春 ~風が吹いたら~
憎しみ
仁…からも…もらっちゃって…いいの…かな…!』
あたしは笑顔を見せると、
『布団かけて、体暖めろよ…。熱もあるな……。』
仁が言い、おでこに触れたその手が、とても温かく感じた。
-- 次の日。-----
ガンガンする頭を押さえながら、自分の携帯電話を見ると、有沙ちゃんからの着信があった。
『…ん?起きてたのか?……どうした?』
『ちょっと外に…出て…くるね…。用事が…あって……。すぐ…戻っ…てくる…から。』