春 ~風が吹いたら~
『病院?!…怪我でもしたのか?何が………?』
『怪我はしてない、用があるだけだ。』
そう言い、電話を一方的に切った。
『出てきたわよ…!!男の子同士の喧嘩だと思ってたら、女の子もいるわ。何があったのかしら…?1人の子…血だらけじゃない!』
前にいた野次馬の1人の言葉に、潤悟も電話を切り、前を向いた。
顔も傷だらけ…服も血だらけの女の子。
『嘘……だろ…?!………生きて…た?』