春 ~風が吹いたら~
翔が帰ったあと、少しの間。
沈黙が続いた。
『何があった?ずっと連絡もしないで…戻ってきたと思ったら、車いすで…。』
『ごめん。』
『一言で済ませるつもり?なんで、また怪我してんの?』
『…あ、これ?これは、ちょっと喧嘩しちゃって!やっぱり…もう中学ん時みたいにはいかないみたい。弱くて…』
あたしは笑ってごまかした。
『嘘。ただの喧嘩なら、お前は連絡してくるだろ?』
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