天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(後編)
甲板上から、海中へと落ちた女神。
凄まじい水飛沫が上がった。
「やったか…」
あまりの迫力に、赤星浩一から距離を取った艦長が、少し気を抜きかけた瞬間、後ろから、新たな水飛沫が上がった。
「な、なめるな!」
青い髪を靡かせた女神が、水飛沫の中から飛び出して来た。
そして、両手から、氷柱を放つ。
それを、赤星浩一が炎で蒸発させると、今度は女神の髪が、赤色になった。
炎を纏うと、一瞬で間合いをつめ、鞭のように足をしならせ、蹴りを放つ。
赤星浩一は、蹴りを人差し指で止めた。
「ば、化け物か!」
あらゆる攻撃が通用しない赤星浩一に、思わず女神の本音が出た。
そんな女神の蹴りを受け止めながら、赤星浩一は初めて言葉を呟いた。
「茶番だな…」
虚しそうに顔を伏せたこととは、裏腹に…赤星浩一の魔力が一気に上がっていく。
「!」
膨大な魔力を感じ、女神は目を見開いた。
「させん!」
誰も近付くことができない二人の間合いに、赤星浩一でさえ気付かずに、入ることができたものがいた。
「カイオウ!」
女神が、驚きの声を上げた。
「フン!」
カイオウは、手に持っていた日本刀に似た剣を赤星浩一と女神の間に振るった。
「!」
反射的に、後ろに下がった赤星浩一が、身構えた時には、甲板からカイオウと女神の姿は消えていた。
「…」
気を探ってみると、海中を猛スピードで泳ぐカイオウと女神を発見したが、追いかける気にはならなかった。
ただしばらく、海面の白い波を、赤星浩一は見つめ続けた。
「な、何だ!今の気は!」
アルテミアと融合している俺は、沖縄地区にいた。
赤星浩一と女神達とは、結構離れていたが、それでも力を感じることはできた。
「空雷牙…。この威力は、赤星じゃないな。エミナの攻撃か」
四国の方を見つめながら、海岸線に立つアルテミアは、気を探っていた。
「エミナ?」
その名を、聞いたことがなかった。
しかし、アルテミアはしゅれっと言い放った。
「あたし達の娘だよ」
凄まじい水飛沫が上がった。
「やったか…」
あまりの迫力に、赤星浩一から距離を取った艦長が、少し気を抜きかけた瞬間、後ろから、新たな水飛沫が上がった。
「な、なめるな!」
青い髪を靡かせた女神が、水飛沫の中から飛び出して来た。
そして、両手から、氷柱を放つ。
それを、赤星浩一が炎で蒸発させると、今度は女神の髪が、赤色になった。
炎を纏うと、一瞬で間合いをつめ、鞭のように足をしならせ、蹴りを放つ。
赤星浩一は、蹴りを人差し指で止めた。
「ば、化け物か!」
あらゆる攻撃が通用しない赤星浩一に、思わず女神の本音が出た。
そんな女神の蹴りを受け止めながら、赤星浩一は初めて言葉を呟いた。
「茶番だな…」
虚しそうに顔を伏せたこととは、裏腹に…赤星浩一の魔力が一気に上がっていく。
「!」
膨大な魔力を感じ、女神は目を見開いた。
「させん!」
誰も近付くことができない二人の間合いに、赤星浩一でさえ気付かずに、入ることができたものがいた。
「カイオウ!」
女神が、驚きの声を上げた。
「フン!」
カイオウは、手に持っていた日本刀に似た剣を赤星浩一と女神の間に振るった。
「!」
反射的に、後ろに下がった赤星浩一が、身構えた時には、甲板からカイオウと女神の姿は消えていた。
「…」
気を探ってみると、海中を猛スピードで泳ぐカイオウと女神を発見したが、追いかける気にはならなかった。
ただしばらく、海面の白い波を、赤星浩一は見つめ続けた。
「な、何だ!今の気は!」
アルテミアと融合している俺は、沖縄地区にいた。
赤星浩一と女神達とは、結構離れていたが、それでも力を感じることはできた。
「空雷牙…。この威力は、赤星じゃないな。エミナの攻撃か」
四国の方を見つめながら、海岸線に立つアルテミアは、気を探っていた。
「エミナ?」
その名を、聞いたことがなかった。
しかし、アルテミアはしゅれっと言い放った。
「あたし達の娘だよ」