アナタの隣で
パッと繋いでた手を離す。
「愛梨?」
「今日、私が何で可愛くして来たか…分かんない?」
「え?」
私は悔しくて俯く。
「…愛梨?」
颯先輩の手が私の頭に触れそうになったのを感じ、私はその手を払った。
「……今日はね、半年の記念日だから…」
「……え!?あ~…そうだ…」
彼が記念日を忘れていていたことに腹を立てる子供っぽい自分にもイライラ。
さらに大学の話ばかりする颯先輩が嫌だったことも重なって…叫んでしまった。
「少しでも、先輩に可愛いって想われたかったんだもん!!」
………
あ~ぁ
今日は楽しく過ごしたかったのに怒っちゃった。
「愛梨…」
気まずい雰囲気。