引っ込み思案な恋心。-2nd
「無理に強がんなくていーから。俺も柚と会えなくて、すげー寂しい。ついでに言うと、マサのコトが心配」
「え…?拓、私と倉本くんが同じ塾に通ってるって知ってたの?」
「ああ。マサがそんなコト言ってた。しかも塾でも同じクラスなんだろ?あんな事件あったし、俺もいつマサに柚取られるか不安で不安で…」
「大丈夫だから!私はずっと拓の彼女だよ」
「ははっ!サンキューな。…というわけで、俺と松沢のコト、不安じゃねーの?」
「かなり不安……」
結局拓に私の気持ち、バレバレじゃん。。。
拓に隠し事なんて、全然できないな…。
「前に柚、俺と松沢のコト疑ってたみたいに見えたから、何となく気にはなってた。でも松沢は女子だし、専門の競技も違うから、最初のアップ以外はほどんど別メニューであんまりしゃべってねーよ」
「そうなんだ」
「合宿もビッチリ練習のメニューが組み込まれてるから、しゃべる暇もないと思う」
「…うん。少しだけ不安が取れた気がする。合宿、頑張ってね」
「柚もな。何かあったらすぐにメールしろよ?そのためのケータイなんだから」
その後、雑貨や服を見て回ったり、ゲームセンターで遊んだりして、夕方になるまで拓と過ごした。
そして、二人で手をつないでショッピングセンターを後にした。