引っ込み思案な恋心。-2nd
「それでこの前コンクールが終わって3年生が引退ってなったら急に呼び出されて…、不器用なんだけど一生懸命な告白されたら、『この人なら大丈夫かな』…って」
「ななっぺ…、そんな告白されたことなかったの?」
「うん。何か軽い感じばっかり。みんな興味本位でしか私の事見てないんだよ」
「あ〜、確かに俺の周りでも、細井の外見の話ばっかしてるからな。そんなに告られてりゃ、本気かどうかぐらい見分けがつくようになるわな〜」
拓がそう言うと、ななっぺも「うんうん」とうなずいた。
「付き合って日は浅いけど、本当に大事にされてるなって実感するよ。私も安森先輩のコト、大切にしなくちゃね」
「応援するよ〜。先輩が卒業しても長く続くといいね」
「ありがとう、映美佳。あと柚と瀬川も。ちゃんと柚と瀬川には話さなきゃって思ってたから。色々あったし。……あ。映美佳は知らないよね?1年の時のこと……」
「ごめん…。柚から相談は受けてたから。だから一方的にはななっぺのこと知ってたんだ。私とななっぺが仲良くなり始めた時にはもう解決してたから、あえて言うことじゃないかと思ってたんだけど…」
「そうだったんだ…。じゃあ初めはあんまり私のこと、いい印象じゃなかったでしょ?なのに仲良くしてくれて、ありがとう」