引っ込み思案な恋心。-2nd





「そーいやさぁ、2組ってマサもいるだろ?俺、マサと仲良くなってから初めてクラス離れちまったなぁ」



「え?倉本くん???そういえばいたような……」






…というか、男子は拓以外、誰がどのクラスとか完全に見てなかった。。。






さっきのHRで自己紹介したけど、私は自分の番の時何言おうか考えることに集中し過ぎて、他の人の自己紹介、ほとんど聞いてなかったし。






「ぷぷぷ…、マサのヤツ、影薄過ぎだろ。明日会ったら『柚が全然マサのこと気付いてなかったぞ』って言っとこ」



「あっ、そうじゃなくて、私がほとんど周り見てないから…」



「目立つヤツはそんな人の目にも焼きつくだろ、フツーは」



「……そうなのかなぁ?」






拓が『マサ』と呼ぶ、倉本雅樹(くらもと・まさき)くん。





彼は拓の数多い友達の中でも一番の大親友で、小学校の時から去年まで二人はずっと同じクラスだった。





1年生の時は私とあかねちゃんとあゆ、ななっぺ、それに拓と倉本くんと6人で、テスト前とかによく勉強会をしていたんだ。







倉本くんは結構マイペースな性格で、みんなで何か一つのことをしている時でも一人だけ自分のやりたいことをやっていることとかしょっちゅうある。





勉強会の時にそんな倉本くんの態度にイラついた女子メンバーが冷やかな目で見てたこともかなりあったなぁ。。。





でも私は正直言って、ほとんど拓を介してしか倉本くんと話したことがないような気がする。





直接話したことと言えば、勉強を教える時ぐらいで…。





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