引っ込み思案な恋心。-2nd





はあ…とため息をついて落ち込んでいたら、隣に座っていたななっぺからシャーペンの頭で手をツンツンとつつかれた。






それに気付いてななっぺの方を見たら、スッとメモを私の手元に差し出された。







『落ち込むことないよ。絶対あゆがフォローしてくれると思うから。自由曲は取れたんだから上出来』







ななっぺ…。



きっと、去年の経験を元に私を励ましてくれてるんだ。






あの時も…、クラスに責められてるななっぺをあゆがかばってくれたのかな?






「次に当日の役員を決めていきたいんだけど…、仕事の内容は配られているプリントに書かれている通りです。これもとりあえずジャンケンして、勝った順に希望を聞いていって決めましょう」






保護者担当が2人で、開会・閉会宣言1人、表彰式で校長先生に賞状とかを渡す係が1人、あとは進行アナウンスが1人……かあ。






この中なら一番目立たない保護者担当が無難かな?





保護者を席に案内したり、プログラムを配るだけみたいだし……。






…と、再び気合いを入れてジャンケンに挑んだんだけど……






2番目に負けちゃうし!!






自由曲で勝ってしまったのが逆にいけなかったのかな…?





ジャンケン運が悪くなってる気がする。。。







ななっぺはまた3番目に選ぶことになって、すでに保護者担当は取られてしまったので表彰式係を取った。






そして、私の番。






……ちょっと待ってよ。





この時点で私が選ぶものって…、両方ともみんなの前で声出さないといけないものじゃん!






どっちにしよう。。。





< 217 / 270 >

この作品をシェア

pagetop