引っ込み思案な恋心。-2nd
さすがにクラスが違う拓が出ていくわけにはいかないよね。
それは分かってる。
分かってるからこそ……、不安なんだ。
「昨日、俺も部活で疲れてすぐに寝ちゃったから、柚の話聞いてやれなかったな。…ごめん」
「あ、ううん。私もあかねちゃんから電話かかってきて、長話しちゃったから……」
「馬場の方がよく柚のコト分かってんじゃねえか。俺、更に落ち込んだかも…」
「えっと…、あとまだ報告することがあるんだけど…」
「まだあんの?」
なんか…、拓のテンションまで下がっちゃったみたいだけど、私はまだ言わないといけないことがある。
そう。
曲順の直後に決まった話。
「本番で進行のアナウンスすることになっちゃって……」
「………はぁっ!?アナウンス?柚…、できんのか?」
やっぱり……、昨日のななっぺ、そして電話のあかねちゃんと、同じ反応されてる気がする。
拓がすごく不安そうな顔でこっちを見てるよ。。。
「…私もみんなの前で話せるか不安だけど……、やるしかないよ」
「俺的には、つまんねえ合唱コンクールで通して柚の声聞けるのは嬉しいけど…、噛んだら変に見られるだろうし、キツくねえか?」
「頑張る……」
それしか言えない。
不安なのは、拓以上に私自身が一番感じてる。
すると……