引っ込み思案な恋心。-2nd
一気に緊張が高まって、キスされた右頬から熱くなるのが分かる。
ドキドキが…、大きくなって聞こえてくる。
こんなに拓にしっかり抱きしめられていたら、絶対このドキドキ、拓にも伝わっちゃってるよね…?
私は相当慌てた顔をしてると思うけど…
そんな私の顔を余裕な笑顔で眺める拓に、ますます焦りを感じる。
「ホントに嫌じゃない?」
「え……」
「唇に……、させて?」
また小声で言ってくるしーーっ!
どうしよう?
私だけ上手くもてあそばれてるような……
でも……
どうしてだろう。
頬にキスされて確かにドキドキしてるけど、このまま抱きしめられたこの状態をやめないでほしいとは思ってる。
離れないで…
離さないで……って。
そう思うということは…、私も拓と近付きたいと思っているっていうことなのかな……?
「あの……、えっと……」
「怖くないから。目ぇつぶって?」