引っ込み思案な恋心。-2nd





「ちょっと遅くなっても大丈夫だって!あと、柚のことは私が送っていくよ」



「良かったぁ。…てか、やっぱりケータイいいよねー。こんな時遅くなっても大丈夫か聞けないもんな〜」



「柚…、大丈夫?とにかく喫茶店で話聞くから。あ、話せる範囲でいいけど」



「話した方がスッキリするかもよ〜。まあそんなコト言いながら、うちら、彼氏いたことすらないけどねぇ」



「そうだよ。私なんて携帯持ってるのに、話し相手は家族ばっかりだよ?」



「え〜〜?たまに私が電話かけてあげてるじゃん」



「あかねちゃんは長話ばっかりだもん。耳は痛いし、携帯の充電がピンチになるしでもう…」



「……ははっ」






あかねちゃんと映美佳の会話の内容が面白くて、つい笑ってしまった。






相変わらずな会話なんだけど…、それに今はすごく癒されてしまった。






そんな私の様子を見た二人は、安心したような顔で微笑んでくれた。






「良かった〜。やっと柚笑ったね」



「笑えるならまだ大丈夫…かな?さ、あかねちゃん!柚の気が変わらないうちに喫茶店へゴー!」



「そーだね、映美佳!柚、行くよ〜」






そう言って、あかねちゃんは私の腕を引っ張った。









…少しだけ、頬に当たる風が優しさを帯びた気がした。













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