引っ込み思案な恋心。-2nd





すると、3組の後ろのドアから映美佳とななっぺとあかねちゃんが出てきた。






「柚、事情は分かったよ。早く瀬川の家に行った方がいいよ」



「ななっぺ…」



「そーだよ。話すなら早く話さないと。余計に気まずくなるよぉ〜」



「あかねちゃん…」






どうやら映美佳とななっぺが話しているところにあかねちゃんが加わってきて、映美佳とあかねちゃんの二人でななっぺに昨日のことを説明していたらしい。






そして3人が下した決断も、あゆと同じだった。






「ダメだったとしても、うちらがいるから。また柚が泣くようなことがあったら、今度はさすがに黙ってないし。だから思いっ切り瀬川とぶつかってきなよ」



「映美佳………。うん、分かった。頑張ってみるよ」








みんなが、勇気のなくなりそうだった私を後押ししてくれてる。






きっと、大丈夫。





拓だって、きちんと話せば分かってくれるはず。






ちょっとだけ緊張するけど…






心の中で思っていることは、本人に直接言わないと伝わらない。










みんなの応援を胸に、私は拓の家へと急ぎ足で向かった。













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