引っ込み思案な恋心。-2nd
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ピンポーン
『…………』
校門を出てからダッシュして、すぐに拓の家の前まで着いたのは良かったけど……
インターホンを何度押しても、応答が返ってこない。
どうして?
確かに帰ったハズだよね?
もしかして……、居留守使われてる???
それこそ『何で?』って話になるんだけど。
家に行っても応答がないと、マイナスなことばかり考えてしまう。
せっかくさっき、みんなに勇気もらったのに。。。
もう一回押して、応答がなかったら帰ろうと思い、インターホンのボタンに手を伸ばしたその時だった。
「……あれ?杉田?」
「え?」
後ろからいきなり男子に声をかけられて、驚いて手を引っ込めて振り返ると……
そこには少し驚いた顔をした、私服の倉本くんがいた。
「くっ、倉本くん?どうして…?」
「杉田こそ。あ、拓なら今、いねーと思うけど。帰り際にちょっと話したけど、3組のダチの家でゲームしてから帰るって」
「え?まだテスト終わってないのに…、何で?」
「俺がそこまで知るかよ」
…そういえば。
倉本くんと二人で普通に話すのって、実はこれが初めて…!?
今まで拓が間にいたから普通に接してたけど……
ヤバイ。
やっぱり拓以外の男子は苦手だし、ちょっと緊張してきたかも。。。
でもせっかくここまで来たんだし、もしかしたら倉本くんなら拓の帰る時間とか知ってるかもしれない。
私は両手を強く握り締め、勇気を出して倉本くんに聞いてみた。