引っ込み思案な恋心。-2nd
「…柚だって、本当は気付いてるんじゃないの?柚は頭いいんだし、それに瀬川の一番近くにいるんだから、状況がおかしくなっていることぐらい……」
「ちょっと待ってよ。それって変でしょ。だって…瀬川が柚を、、、なのに、断られたからって今度は自分から避けるなんてさぁ」
「うーーん、瀬川本人ももしかしたら気持ちが整理ついてないのかも。だから、距離を取りたい…とか?」
「なにそれ?意味が分かんない。柚もそう思うでしょ?」
「え…、うん……」
映美佳の話に納得行かないあゆにいきなり話を振られて、考え込んでいた私は曖昧に返事をしてしまった。
あ!
しまった、つい……。
そんな私の様子を見たあゆの顔が怒りそうになってるのが、ハッキリと分かる。。。
「ちょっとぉ、柚のコトなんだよ?うちら真剣に考えてんのに」
「ごめん、あゆ。…でも、もしかしたら映美佳の言ってる通りかもとか考えちゃって…」
「柚が一番信じてあげないと。それで?手紙の返事は?」
「今のところは……」
私が軽く首を横に振ると、映美佳がため息をついた。
「昼休みになっても柚に話しかけてこないなんて、ホントおかしいかも………、あっ!」
「どしたの映美佳?」
「見てよ、窓の外!ほら、柚も!!」
「え?」
映美佳に窓際まで引っ張られて、窓の外に目をやった。