引っ込み思案な恋心。-2nd
……私は、実は激しく人見知りで引っ込み思案。
仲のいい友達の前だと普通にしゃべることはできるけど、知らない人になるとほとんど話せなくてすぐにうつむいてしまう。
実際あかねちゃんとあゆとななっぺと仲良くなる前までは、私はクラスでずっと一人で過ごしていた。
さほど話したこともない人達が私のことをどう考えてるか…とか、どう見られているか…とか、どうしてもそんなことばかり意識してしまうんだ。
知らない人ばかりって分かっている教室に行くのは、かなりの勇気がいる。
だから本当は、こうやってずっとあかねちゃんとななっぺと話していたかったけど…
もたもたしていたら今度は2組の女子グループが固まってしまう。
あゆが私の知らない人達とグループを組んでしまう前に行かなきゃ…
また私は一人になってしまう。
「柚、もう教室行っちゃう?応援してるからね」
「柚ぅー、頑張れぇー!」
「ありがとう、ななっぺ、あかねちゃん」
ななっぺとあかねちゃんに笑顔で手を振られ、私は両手のこぶしをグッと握り締めて気合いを入れた。
頑張れ……、私!
少し緊張してきたけど、それを払拭するように頭を軽く横に振って、私は2組の教室に向かいゆっくりと歩き出した。
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