引っ込み思案な恋心。-2nd
「あっ、掃除の時間だね。私、教室掃除だから行くけど…、不安だったらちゃんと映美佳やあゆにも話すんだよ?」
「ありがとう、あかねちゃん」
「とにかく松沢さんの動きは出来る限り抑えるように努力するから。柚も早く気持ちに整理つけて、瀬川と仲直りしなよ」
「うん…!」
あかねちゃんはまだ完全に不安をぬぐいきれてない私に未練があったみたいだけど、私も掃除場所に行かないといけないし、あかねちゃんに手を振るしかなかった。
でもまさか…
拓と少し話さない間に、そんな事態になっているとは思わなかった。
松沢さんに、ハッキリと『釣り合わない』って言われた。
…これが、ライバル宣言?
拓とクラスが離れてるから、拓の気持ちすら見えない。
もしかしたら、私よりも松沢さんの方が気になってたらどうしよう。
だって…、明らかに松沢さんの方が拓の近くにいる。
そう思ったら、不安がどんどん増していく。
彼女として、堂々となんてできるのかな……、私。
掃除をしてても全然身に入らなくて、時間が経てば経つほど、自信がなくなっていきそうだった。
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