引っ込み思案な恋心。-2nd
「しっかしそれがマジバナならさぁ、かなり瀬川に本気なんじゃない?とりあえず瀬川と話……、できないよね?」
「うん…。非常事態だし、瀬川を待たずに柚から話しかけた方がいいかも」
「でも……、怖いよ」
あゆと映美佳の言ってることは分かる。
けど…、勇気が出ないよ。
拓にどんな顔されるのか…想像しただけでも心がしぼんでいきそう。
「だったら私が瀬川に話つけるっ!!」
「え?ちょっと…、それは待って、あゆ」
「そう思うんだったら、ちゃんと行動起こすべきだよ。話す内容なんて別に松沢さんのことじゃなくていいんだよ。仲直りできればいいんだから」
え…?
何か私、松沢さんのことで慌ててたけど…
そうか。
私と拓が仲直りして、松沢さんが間に入れないようにすればいいんだ…。
すると、少し考えていた映美佳が急に何か思い付いた顔をした。
「そうだ!またすぐに期末テスト来るじゃん?だから、勉強会のことで話してみたらどうかな?」
「え?勉強会?」
それを聞いたあゆも映美佳に深くうなずいた。
「確かに。期末のことは考えたくなかったけど、それ使えるかもねぇ。どっちにしろ瀬川の家使えなかったら違う場所考えないといけないわけだし…」
「………ごめん。私と拓がこうなっちゃったばっかりに、みんなにまで迷惑かけてて…」
あゆにそんなこと言われて初めて、事の重大性に気付いた気がする。
そうだよ…。
私と拓がいつまでも話せなかったら、勉強会だってできないよね。。。