引っ込み思案な恋心。-2nd
「それぐらい自分で調べなよ、倉本〜」
「うっせー、馬場。俺のヤマ勘、中間テストでほとんど外れてたんだよ!」
「だっさー」
あかねちゃんに言われた倉本くんは、ふてくされながら携帯を自分の制服のポケットにしまった。
「とりあえず詳しい日時と場所分かったら教えて。俺、帰るわ」
「あっ、逃げた!」
「違うっつーの。コンビニで漫画買わなきゃなんねーし」
「勉強じゃないのーっ!?やっぱ倉本ダメダメじゃん」
「俺も色々忙しいんだよ。じゃーな!」
あかねちゃんの攻撃をかわした倉本くんは、カバンを持ってそそくさと帰っていった。
…さっき私にあんなこと言ってくれたのに、ホントに勉強する気あるのかな?
また漫画の話してたし。。。
「まあ、今日のところはこれで解散でいいんじゃないかな?勉強会はテストの2日前か前日にするでしょ?」
ななっぺもそう言ってきて、あゆは考えながらうなずいた。
「そだね……、まあ…いつも通りでいっか。ななっぺ…もし瀬川と話できそうなら、勉強会誘ってみてよ。まあ、柚と話せてないなら無理かもしれないけど…」
「うん、分かった。説得はしてみるよ。ああ言ってたけどさすがに倉本も肩身が狭いだろうしね」
「でもさー…、松沢さんの件を解決するのが先なよーな気もするけど」