引っ込み思案な恋心。-2nd
もちろん傷つきはしたんだけど、その時すぐに周りのみんなが私のフォローに徹してくれて…
拓も、親友であるハズの倉本くんに言い返してくれた。
それと同時に私の良い所まで語ってくれて、…あの時拓を初めて意識したんだっけ。
「拓に言われてハッとしたよ。何で俺は拓みたいな…、人のイイトコ認めるって考えができなかったんだろうって。アイツ…、バカだけど、人付き合いの仕方は一番心得てるよな。だからいつもアイツの周りには誰かいる」
「…うん」
「だから…、拓の言う通り、杉田のいい所は俺も認めて、じゃあ今度は俺が杉田を超えてやるって思って頑張ってた。…けど、全然ダメだったな」
「頑張ってるよ。現に、Aクラスにいるんだから」
「ああ…。俺の力だけじゃどうしよーもなくなって、2年になってからこの塾に通い出したんだけど…、杉田までココに来たら、意味ねーだろ」
「ごめん…」
よく考えてみたら…
ちゃんと倉本くんの成績を聞いたこと、なかったかもしれない。
中学に入ってからずっと同じクラスなのに。。。
勉強会の時、私が教えたことの飲み込みが早いな、とは思ってたんだけど……
「まー…、でもラッキーなんじゃね?拓は陸上部漬けだし、俺が杉田を一人占めできそうだな」
「えええっ!?ちょ…っ、それは困る!!」
はっ!!
声が大きすぎた…。