ハッピーエンドじゃ終われない【短編】
「俺の配属先ね」
食い入るように名刺を見ていた新堀は、瞬く間に青くなった。
「企画部一課…課長……!?」
その呟きに私は驚いて彼を見つめる。
「新しい上司って
貴方だったの……!?」
私の呟きに軽く微笑むこの人は、明日から配属されるはずだった新堀と私の新しい直属の上司。
「分かったらさっさと消えて貰おうか新堀君」
カチカチとカッターを鳴らしながら、怜悧な刃物より残酷に彼は言う。