イジメ・体罰・虐待~私の受けてきた暴言暴力~
 単位互換が決まってから大問題が発生した。

 「嘘?!!!」中曽根大学と麗欄大学の授業が被ってしまったのだ。

 麗欄大学の授業は10:30分から始まる。

 一方で、中曽根大学の絶対に取らなきゃいけないゼミの授業の終了時間が

10:20分。 

 麗欄大学までは快速電車で20分かかる。スーパーマンでも間に合わない。

 (どうしよう・・・)

 麗欄大学の授業を聞きに行けて、絶対に落とせないゼミの単位を

取る方法は1つだけあった。

 それは、9:00~10:00までの1時間はゼミに出席して残りの20分は

出席しないというもの。授業も90分のうち50分~1時間出席すれば

出席扱いになる事を先輩から、そしてゼミの先生から聞いていた。

 「秋川先生、すいません。私、重い病気で毎週、病院に行って治療を

受けなければならないんです。主治医が火曜日の午前しかいなくて。

あと予約が10時30分からしか取れなくて・・・10時までは受講するので

10時になったら帰っても良いですか?」

 「レイさん、良いよ!良いよ!身体のほうが大事だ!分かった!」

 65歳のお爺ちゃん先生を騙すのは胸が痛かったが、こうするしかなかった。

 私をフルシカトしていたクラスメイトたちは私が何処へ行こうが関係ないという

感じだったので、10時に抜け易かった。
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