すれ違い恋愛


『ありがとうございました』
 
 
その少しだけ高い彼女の声は心地よくて。



思わず振り向くと、そこには。



今まで見たことないくらいの美少女が、恥ずかしそうに俯いていた。


「…。」


言葉が喉でつまって出てこない。

やっとの思いで出た言葉は、



「どういたしまして」


何ともありきたりな言葉だった。

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