アストロイズム
「それじゃあ、出席とります」
視線をずっとその坂井君という隣の彼に向けていると、教卓でそう言った先生に黒板の方を向き直った。
…世の中にはこんな美形少年がまだいたんだ。
軽くショックを受けた感じでビックリしている自分。
「水梨さん」
『あ、はい!』
と、いつの間に時間が経過していたのか先生に呼ばれた名前に声を上げた。
――暫くしてまだ正式な出席番号を得ていない転入生・坂井君は最後に名前を呼ばれて何ともか細い声で返事をしたのだった…。