はつこい―君が笑ってますように。―
気が付いたら叫んでいた。
「東くん、
大好きだよ。」
「うん、
知ってるよ。」
東くんはテレビから目を離さずに言った。
その瞬間、私は悟った。
東くんが、
私の気持ちをすべてわかっていることも、
それでもなお、
“家族として”好き
という意味で返答していることも。
我に返った私は、
全身の血の気が引くような、
逆に体中が熱くなるような感覚を覚えた。
「ごめんなさい、
東くん。
ごめんなさい。」
そう言うと、
急いで自分の部屋に逃げ込み、
漏らしそうになる嗚咽を我慢しながら
泣いた。
死ぬほど愛しく思うのに、
どうして触れることも、
許されないんだろう。
「東くん、
大好きだよ。」
「うん、
知ってるよ。」
東くんはテレビから目を離さずに言った。
その瞬間、私は悟った。
東くんが、
私の気持ちをすべてわかっていることも、
それでもなお、
“家族として”好き
という意味で返答していることも。
我に返った私は、
全身の血の気が引くような、
逆に体中が熱くなるような感覚を覚えた。
「ごめんなさい、
東くん。
ごめんなさい。」
そう言うと、
急いで自分の部屋に逃げ込み、
漏らしそうになる嗚咽を我慢しながら
泣いた。
死ぬほど愛しく思うのに、
どうして触れることも、
許されないんだろう。