はつこい―君が笑ってますように。―
周りは口々に、
私と笹本くん付き合っていると思っていた、
と言った。


長身で爽やかでモテていたわりに硬派で、
女子とあまり話さなかった彼と話せる女子は、
私くらいだったらしいから。



なぜそんな話になったかと言えば、
笹本くんが
まだ私のことを好きだと
みんなの前で宣言したから。



それからみんなで出かける機会が増えた。
もちろん周りは、
笹本くんと私をくっつける目的で。



そんな日々を数ヶ月過ごす中、
東くんの海外勤務が決まった。
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