アイラブユーの定理
その夜、ふと目が覚めた。
そして思ったのである。
私の言葉には、説得力がないんじゃないかと…。
確かに私は彼を愛してるけど、地球上には何億の人がいる。
まだ出会っていないだけで、もしかしたらその中に、本当の運命の人がいるかもしれない…。
私ははっとした。
私は何も知らなさすぎたんだ。
だから彼は、私の言葉が軽く聞こえたのかもしれない…。
私はぱっとベッドから出ると、クローゼットへ向かった。