最初はぐー

「もうキスしたいって言ったってさせてやんねーかんな。」


「そりゃどーも。ありがたい。」



なんでそんな上から目線なんだよ。

キスなんて求めねーから安心しろ。



「絶対だかんな。俺のこと好きになってももう遅いからな。」


「はいはい。了解しましたさようなら。」



なんだって必死に食い下がる。

何こいつ、そんなにあたしが大好きか。



「バカ真樹。」


「わかったわかった。バカは先に帰ります。」




寂しそうな目をした弦には気付いたけど、あたしとあんたはただの幼なじみなんだから。



黙る弦を置いて教室を出た。




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