最初はぐー

携帯に目をやれば、もうそれなりの時間で、

お世話になった個室にサヨナラを告げてモンスターの待つ教室へ。



「おかえりー。」

「ただいま。」


既に自分の席で女の子に囲まれている弦を目の端で確認しつつ、相変わらずドライな桜さんと向かい合う。


「どこ行ってたの?」

「トイレで自分の悪口聞いてた。」

「なにそれ?新しい遊び?Mに目覚めたの?」

「ちゃうわ。なんか…ヤバーイしか覚えてねーや。」


「そんな真樹ちゃんの頭がヤバーイ。」

「うっさいわこのサディスト。」

「なに誉めてんの?ありがとう。」

「いえどういたしまして。」



あれ、誉めたのか?



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