最初はぐー

―――

「弦のベッド落ち着く。じゃおやすみ。」


人ん家のベッドで、しかも男のベッドで堂々と横になるこいつは正直、馬鹿だと思う。


いや、学力って意味でももちろん馬鹿だけど、危機管理能力がない。


まぁ要するに無防備だってこと。



だって仮にも彼氏の部屋で、彼氏のベッドで、彼氏を目の前にして「落ち着く」だなんて。



馬鹿としか言いようがない。


まぁ真樹の無防備っぷりは昔から変わらずのものなんだけど。


スースー寝息をたてる真樹。


…かわいい。

いや、課題に集中しよう。
こいつを気にしたら俺の負けだ。


「…んぅー。。」


…くそぅ。
なんだこの可愛い生き物。



けど俺は耐えなければ。


真樹に嫌われるなんて考えられない。




< 50 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop