オカシナふたり
 チカの視線に飛び込んで来たのは、自転車を伴って転倒し、膝から血を流しながらうずくまっている少年だった。

  Tシャツにハーフパンツの活動的な姿。年の頃は十代前半くらいであろうか。
 少なく見積もれば小学生くらい、せいぜい中学一、二年生くらいであろう男の子だった。

「キミ!! 大丈夫!?」

 慌ててバイクのスタンドを起こしてから少年に駆け寄る。少年はチカの言葉には反応を示さずに、まだ自分の膝を抱えてうずくまっていた。
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