オカシナふたり
「で、ね。 キミの名前は何って言うのかな?
ずっと『キミ』とかさ、『少年』でもおかしいしさ」
トモカの質問に少年の表情が少し曇りを見せる。
そんな少年の顔を見て、トモカは軽く『マズったかな?』と思ったものの――そのまま少年の返答を待つことにした。
若干の沈黙、とはいえ空気が流れるようなとか凍りつくといったような長い時間でもない。
それまで流れるように和やかな空気で会話していた二人の間にちょっとした緊張が走った、そんな感じだ。
昨夜に名前を話すことを頑なに拒否した少年。
その理由は『名前を教えると続いて連絡先を教えることになり、そのまま家に送り帰されるかもしれない』といったトモカへの不信感だった。
ずっと『キミ』とかさ、『少年』でもおかしいしさ」
トモカの質問に少年の表情が少し曇りを見せる。
そんな少年の顔を見て、トモカは軽く『マズったかな?』と思ったものの――そのまま少年の返答を待つことにした。
若干の沈黙、とはいえ空気が流れるようなとか凍りつくといったような長い時間でもない。
それまで流れるように和やかな空気で会話していた二人の間にちょっとした緊張が走った、そんな感じだ。
昨夜に名前を話すことを頑なに拒否した少年。
その理由は『名前を教えると続いて連絡先を教えることになり、そのまま家に送り帰されるかもしれない』といったトモカへの不信感だった。