オカシナふたり
 トモカがこうして浮かれている間にもカズキがシャワーを終えて出てきてしまうかもしれない。

 浮かれつつもカズキの着替えを用意する。

 トモカの身体にピッタリとフィットするサイズのTシャツもある……のだが、トモカはあえて自分でも大きいサイズのTシャツを用意した。

 理由は……言うまでもない。
 本当にヨコシマな人物だ。

 Tシャツを浴室前の脱衣所にそっと置き、リビングに戻って明日以降のこと――今日のこれからのことをアレコレと想像する。

 トモカは今――『一人ではない幸せ』に浸っていた。
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