オカシナふたり
「あらぁ、今日は早いのね!」
午前10時10分。
トモカがいつもよりほんの少しだけ早い時間に出勤しようと家から出たのを引き止めたのは、隣に住んでいる主婦だった。
あまり近所に住む人のことを気にしたことのないトモカ。
かろうじて顔だけは覚えていたのでとりあえず挨拶だけを返す。
「はいっ、オハヨーございますぅ」
普通の人間ならば……ここで毎日の目覚ましの苦情でも言われるか?と警戒することなのだが、そんなことは露ほども頭によぎらない。
――本当に得な性格だ。
この隣の主婦がトモカを呼び止めたのは別の用件からだった。
午前10時10分。
トモカがいつもよりほんの少しだけ早い時間に出勤しようと家から出たのを引き止めたのは、隣に住んでいる主婦だった。
あまり近所に住む人のことを気にしたことのないトモカ。
かろうじて顔だけは覚えていたのでとりあえず挨拶だけを返す。
「はいっ、オハヨーございますぅ」
普通の人間ならば……ここで毎日の目覚ましの苦情でも言われるか?と警戒することなのだが、そんなことは露ほども頭によぎらない。
――本当に得な性格だ。
この隣の主婦がトモカを呼び止めたのは別の用件からだった。