僕のミューズ
オレンジのミニドレス。
体のラインが強調される形だが、あかりは意図も簡単に着こなしている。
レースが何枚も重なったミニスカートから伸びる足は、すらっとしていて何の無駄もない。
確かに、あかりはスタイルは良い。
先輩のモデルに選んだのも、そのスタイルを見込んだ上でだった。
実際に先輩のショーを歩いたわけではなかったが、こうしてランウェイを歩く彼女を見ていたら、確かにショー映えする外見だということを改めて感じる。
そして今のあかりには、あの時の様な遊び感覚は見えなかった。
…ほんとに、真剣なんだ。
少し意外な光景に、俺は次第に真剣に見入ってしまっていた。
腕組みをしながら少しだけ、あかりを見直している自分がいた。