僕のミューズ
…あとがき…
まずは。
最後まで読んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
このお話を思いついたのは、本当に些細な瞬間でした。
最後のシーンと同じ様に、信号待ちをしていた時。
隣で携帯を見ていた男の子の後ろから、「お待たせ」と女の子が駆け寄って来ました。
二人とも特に目立つ訳でもなく、自然に待ち合わせをしていたんだと思います。
でもその瞬間の二人の笑顔が、とても輝いて見えました。
そしてふと、この笑顔はきっと、お互いにしか見せないものなんだな、と思いました。
誰もがきっと、色んな顔を持っていると思います。
学校での自分。
家族といる時の自分。
友達と喋っている時の自分。
そして、大好きな人といるときの自分。
どれも本当の自分だと思います。
でもきっと恋をしている時の自分は、最高にキラキラして、誰もがきっと最高に可愛くなれるんだって、そう思ったのが、『僕のミューズ』の始まりでした。