きら星のこころ
生きるということ

生きるということは 苦しむこと
生きるということは 悲しむこと
生きるということは 辛い思いをすること
生きるということは いつか死ぬということ




恐怖は ためらいを
無知は 後ろめたさを
孤独は 失望を
無感動に 届けにくる




僕は 生きているから
恐怖も 無知も 孤独も
ちゃんとやってくる




どうして こんなに辛いのに
僕は 生きているのだろう



今 泡のように消えてしまえば
楽になれるのだろうか
生きることを 投げ出せるなら
投げ出してみたい




それでも 僕は生きていかなければならない
どんなに苦しくても
どんなに悲しくても
どんなに辛くても

僕は 生きていかなければならない




どんなに惨めで
どんなに泥臭い生き方だとしても
人に 笑われたとしても


僕はそんな世界の一員として
生きていかなければならない




ただ 地味に
校舎の裏に ひっそりと植わる どんぐりの樹のように

真っ直ぐに生きていかなければならない




いつか 死がやってきたときに
生き抜いた僕の隣で
僕の死を 看取ってくれる
そんな人がいたら
こんな僕でも
生きてきた価値が
あるんじゃないかな
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