愛の天使が舞い降りた
数分後
私を捕まえた男達は、棚橋くんに負かされ、逃げて行った
「ありがとう…助けてくれて」
「いや…俺のせいだしな」
口元に滲んだ血を拭いながら言う棚橋くん
「送ってくよ?もぅ暗いし」
促され棚橋くんの隣に行く
それを確認した彼はゆっくり歩き始めた
日が沈んで薄暗い道を、私は棚橋くんの隣を歩いた
あの日のデートと同じように、私の歩調に合わせて歩いてくれる
見た目は、不良っぽくて怖いけど…
名前の通り…優しい人
さっきまで恐怖で強ばっていた体は、彼が現れた瞬間に解かれていった
それと同時に高鳴る鼓動
いままで感じたことの無い感情
私は、少しずつ彼に惹かれていっている
そして、完全に彼に堕ちるのも時間の問題だと思った