《短》私の秘密★【完】
「私は吏望のみたいな人が好きなのーっ!!…って…」



私が吏望の名前を叫んだ刹那、タツから解放された。



「タツ…?」



何で、悲しそうな顔してるの?

何で、私を簡単に離したわけ?

…わからない…。

所詮、私なんて道具なんだね。

キスしたのも気まぐれ。

“付き合え”と言ったのは、那々を助ける為の、単なる契り。



「教室、戻る」



私はお弁当をそそくさと纏めた。



「「音々――っ!!」」



そして教室を飛び出した。

わけもわからないイライラと悲しみに襲われる。

…タツの馬鹿!!!!
< 21 / 54 >

この作品をシェア

pagetop