《短》私の秘密★【完】
ROUND‐3‐好き
タツを避け続けて3日が過ぎた。
私は放課後、誰も居ない図書室でテスト勉強中。
家だと親で気が散る。
だから陽が沈むまで、ここで勉強していた。
ただ、無心で――…。
ーーガラッ
「ここで良いですか?」
なのに今日は、人が来てしまった。
私は背後に本棚があり、バレないだろうと、勉強を続けた。
バレたらバレたで、後から来た子が悪いんだし、私が移動する義理はない。
「どこでもえーし」
でも……男の声に、手が止まった。
…タツ…。
声、簡単に忘れないよ。
茶色い髪から香るシャンプーの匂いも香水も…覚えてる。