《短》私の秘密★【完】
…寒い。

私はマフラーだけを外し、開いた窓から一組のカップルを見た。

目が悪いから、はっきりと顔は見えないけど、堂々とイチャイチャしちゃってる。



「近藤!コートを脱ぎなさい」



…マジで?

私は嫌々ながら「わかりました」と返事をして、紺のコートを脱いだ。

みんな興味津々に私を見てるけど、ぶっちゃけ友達とかいらない。

男子は友達になれば、何を勘違いしたのか知らないけど、自信満々に告白して来るから嫌い。

私は人に興味がないんだ。

あるとすれば、有名なメンズ雑誌、【Memory】の読モ“吏望ーリノー”君だけだ。
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