《短》私の秘密★【完】
私は「男がウジウジしないでよ」と、亮英の耳を引っ張った。

亮英は痛がる素振りは見せないものの、「だからな?」と、私の手を払う。



「俺の“女”って、アピールしようかと…」



…馬鹿?

やっぱり亮英は馬鹿なの?

私は亮英を呆れ顔をした。



「それ、逆効果でしょ。中学は私たち転校したけど、小学校の時、亮英と幼なじみってだけで、那々だけが“ブス”とか“オバサン”て、悪口を言われて来たんだよ?無理でしょ」



私は「学習しなさいよ!」と付け足しながら、亮英の机に出しっぱなしだった教科書で頭を叩いてあげた。
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