永恋~わたしと大好きな先生~
「じゃぁ。学校だから……うん…。」
“パタッ”
先生は携帯を閉じてポケットにしまいこんだ。
「…はあ……。」
ため息をつく先生の背中がとても悲しそうで
えみは気付いた時には先生のもとへと歩いていた。
「……せんせ……?」
“ピクッ”っと動いた後に、先生はゆっくり振り返った。
「…ん?…あぁ…青井か…。」
先生は一度後ろを向いてから
またフェンスに手をかけて遠くを見つめた。
「先生が屋上って珍しいですね。」
えみも進んで先生の隣についた。
何を言えばいいのか分からず、とっさに出た言葉に身を任せた。
「…ああ。ちょっと職員室では電話出来なくてな…。」
「ああ。…そおなんですか。」
―なんか先生元気ないな。
―誰と電話だったんだろ。
少しの沈黙のあとに