鬼畜王子のメイド様。



「別に。OKする気はないから」

「美月ちゃんがいるから?」

「は?」

「二人とも仲いいじゃん。山元が言ってたよ?宿泊研修のとき、熱を出した美月ちゃんの部屋に看病しに行ったって。山元、お前のこと紳士だって言って褒めてた」


…山元、うぜ。
何でこいつに言うかな。


ていうか、山元っておしゃべり。
これからあいつには大事なこと言わない。


「桜子に言われて行っただけ」

「ふーん。普通はどうでもいい女のところに行かないけどね」

「…何が言いたい?」

「美月ちゃんのこと好きなんじゃない?」


……死ね。

< 182 / 212 >

この作品をシェア

pagetop