鬼畜王子のメイド様。



「ほっといてよ。私、忙しいから」


私はくるっと振り返り帰ろうとした。
だけど…、奴の手が私の腕を掴んだ。


「メイドになれ」

「…は?」

「だからメイドになれ」

「何言ってんの?おかえりなさいませ、ご主人様☆とか言わなきゃいけないの?絶対に無理なんですけど!」

「別に言わなくてもいい」

「言わなきゃ仕事にならないじゃん。またクビだよ、クビ!」

「…俺んちのメイドなんだけど」


…は?


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