共に在る者
プロローグ
 雪は降る。

 雪は降る。
  
 汚れ無き純白の花びら達が
 孤独に震えるあなたを包み込むかのように。

 音も無く、降り積もる。
  
 寂しさゆえに溢れる涙の跡を
 そっと消し去るかのように。

 白く小さな妖精たちは、はらはらと舞いながら人々の悲しみを己の身に抱き込む。 
 
 己の身を費やして昇華させるために。
 
 暗き想いに疲れた人々がこの世を儚んでしまわぬ様に。
  
 
 
 ただひたすらに、人々の幸せを願って、一面の銀世界を創り続ける。
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