共に在る者
いつも通りの部屋、いつもと同じベッド、そしてリリの目線の下に横たわっているのは、いつもの穏やかな微笑みを口元にたたえたマーサ。
大好きなマーサ。
ただいつもと違っているのは、リリの呼びかけには二度と応えないということ。
慈悲深い瞳は優しく微笑んではくれないということ。
しわくちゃだけれど、温かい手で頭をなでてはもらえないということ……。
「いやっ。いやだったら!ねぇ、マーサ!!
起きてよ……。起きてっ!!!」
リリの大きな瞳からとめどなく涙がこぼれる。
マーサの肩をつかみ大きくゆすってみるが、もちろん何の反応も示さない。
「マーサッ!!聞こえているんでしょ、ねえってばっ!!!」
溢れる涙をぬぐうこともせず、ひたすらに大声で呼びかけるが、安らかな笑みを浮かべた口元が開くことはもう二度となかった。
「いやだ……よぉ……、私を……一人にしないで。
一人……じゃ……こわいよぉ……」
リリはたった一人残されてしまったという悲しみと、恐怖と、絶望感のあまりその場に泣き崩れてしまった。
その晩、外の雪は全く止む気配を見せず、小さな家と小さなリリを見守るように降り続けた。
大好きなマーサ。
ただいつもと違っているのは、リリの呼びかけには二度と応えないということ。
慈悲深い瞳は優しく微笑んではくれないということ。
しわくちゃだけれど、温かい手で頭をなでてはもらえないということ……。
「いやっ。いやだったら!ねぇ、マーサ!!
起きてよ……。起きてっ!!!」
リリの大きな瞳からとめどなく涙がこぼれる。
マーサの肩をつかみ大きくゆすってみるが、もちろん何の反応も示さない。
「マーサッ!!聞こえているんでしょ、ねえってばっ!!!」
溢れる涙をぬぐうこともせず、ひたすらに大声で呼びかけるが、安らかな笑みを浮かべた口元が開くことはもう二度となかった。
「いやだ……よぉ……、私を……一人にしないで。
一人……じゃ……こわいよぉ……」
リリはたった一人残されてしまったという悲しみと、恐怖と、絶望感のあまりその場に泣き崩れてしまった。
その晩、外の雪は全く止む気配を見せず、小さな家と小さなリリを見守るように降り続けた。