束縛する人
「どうしたの〜
カフェオレ入れたから一緒に飲もう」
いい香りと一緒に
いつもの優しい笑顔を漂わせ
リビングから呼ぶ塚本さん
ふらふらと引き寄せられるように足を運ぶ
緊張で顔をこわばらせたまま近づく私に
更に笑顔をくれ
ポンっと頭に手を置き
そのままゆっくり撫でてくれる
優しい笑顔と
優しい香りに
たまらず…涙が頬を伝う
「ゆっくりでいいから…話して」
…すべてを話した
一度流れた涙は止まることを知らず
次からつぎに溢れだす
しゃくりあげる私を足の間にはさむように座らせ
後ろからしっかり抱きしめて
時には涙を拭い
時には頭を撫でながら
しっかり話を聞いてくれた