永遠の約束-聖母の涙-
深青は松下のほうを見ると、微笑む。
「でも、松下さんには前からよくしてもらっていたし、信頼してるから」
「う…。まあ、それは―――…」
渋々ながらも、唯香はゆっくりと座る。
それを確認してから、深青は松下へと視線を向けた。
「
松下さん。どうぞ、話してください」
「ありがとう、深青ちゃん。
それに、唯香ちゃん。
心配しなくても、そうやすやすとアクセスをされて、すぐにわかるようにはしてないから。
そもそも深青ちゃん…いや、如月家に関するデータはメインコンピューターがハッキングされては困るためにデータは入れてないんだ。
だから、安心して」
「そ、そうなんですか……」
さっきまで責めていた唯香としては、バツの悪い感じで頷く。
「ああ。
組織の中でも深青ちゃんの存在を知っているのは、ごく一部だしね」
「それで、私のことを調べている人が誰かは松下さんはわかってらっしゃるんですよね?」
松下のこれまでの話し方からして、深青にはそこまで調べがついているのだと感じた。