永遠の約束-聖母の涙-
だからこそ、早めに教室に帰ったほうがいいのではと深青は思うものの、真理亜がその言葉を聞き入れてくれるとは深青は思えなかった。
だから、あえてそれ以上言おうとはしなかった。
足の痺れはそれから三分ほどたった後、完璧に取れていた。
早歩きで教室に戻った深青たち。
予想通り、先に戻っていたクラスメイトたちは、みんな一様に、次の時間の授業である数学の教科書を念入りに見ていた。
そして、授業が始まった後、真理亜は宣言どおり、予習をしていないにも関わらず、教師の質問に正確に答えを述べたのであった。